LGBTQ+に関する用語をわかりやすく解説していると、韓国で話題となっている「YOUTUBER JLIPS(마성의 게이)」さんのブログ。 これをご本人の許諾のもと日本語に翻訳し、日本のみなさんにもお届けします!

 

日本のみなさん、こんにちは。
YOUTUBER JLIPS(마성의 게이)です。

日本のみなさんが、セクシュアル・マイノリティについてよりよく理解できることを願って、最初の解説を始めたいと思います。

セクシュアル・マイノリティ用語:基礎中の基礎(資料更新:2018.09.15)

セクシュアル・マイノリティ用語:基礎中の基礎

■ LGBT

LGBTQIAの略で(LGBTQIAPKという場合もある)、セクシュアル・マイノリティの総称として使われています。
Lレズビアン(Lesbian:女性同性愛者)
Gゲイ(Gay:男性同性愛者)
Bバイセクシュアル(Bisexual:両性愛者)
Tトランスジェンダー(Transgender:性別越境者)
Qクエスチョニング(Questioning:性自認や社会的な性、性的指向が確立できず、自問している人)
Iインターセックス(Intersex:医学領域では「性分化疾患」が現在のところ一般的)
Aアセクシュアル(Asexual:無性愛者)
を意味します。

 

■ クィア(Queer)

もともとは19世紀のアメリカにおいて、「奇妙な」または「風変わりな」という意味で使われていた英語の単語ですが、セクシュアル・マイノリティへの蔑称として使われてきた歴史があります。
それを逆手にとって、1990年代頃から、セクシュアル・マイノリティの解放運動の中で、自己肯定的にアイデンティティを表す言葉として戦略的に使われるようになり、現在は、セクシュアル・マイノリティ全体を包括する言葉となっています。

 

■ カミングアウト(Coming Out)

「クローゼット(押入れ)から出る(coming out of the closet)」の略で、他人に自分の性自認や性的指向を明らかにする行為を指します。
カミングアウトしていない人を、「クローゼットにある」または「クローゼットである」と表現することもあります。

 


 

# 1. 生物学的性別(Biological Sex)

■ 生物学的性別(Biological Sex)

生物学的な特徴によって、生まれたときに割り当てられた性別
いわゆる「からだの性」。
性器、性染色体(XX、XY)、性腺、性ホルモン、生殖器官などで分類されます。
一般的には、男性(male)女性(female)の2つに分けられますが、インターセックス(intersex)、性分化疾患と呼ばれる状態の人もいます。

インターセックスの人々

■ インターセックス(Intersex)

外性器は男性なのに卵巣があるなど、「典型的な男性」あるいは「典型的な女性」の身体的特徴を持っていない状態。医学領域では性分化疾患という呼称が現在のところ一般的です。

 


 

# 2. 性自認(Gender Identity)

■ ジェンダー(Gender)

社会的・文化的・心理的な環境によって後天的に形成された性別のこと。
いわゆる「社会的性」。
社会で規定される「男はこうするべき!」といった「男らしさ」、「女はこうするべき!」といった「女性らしさ」のこと。

ジェンダー(gender)は、主に以下の3つの要素が相互に作用しています。
① 生物学的性別(biological sex)
② 性自認(gender identity)
③ 性表現(gender expression)および性の役割(gender role)

 

■ 性自認 (Gender Identity)

生まれたときに割り当てられた「生物学的性別」ではなく、精神的な性別(gender in your head)を指します。
いわゆる「こころの性」。 

 

■ トランスジェンダー(Transgender)

生まれたときに割り当てられた指定性別(assigned sex)と性自認(gender identity)が一致していない人のこと。
女性に割り当てられたけど、男性だと自認すればトランスジェンダーです。
性別適合手術(sex reassignment surgery)の有無とは関係がなく、性自認が男性・女性ではなく、第3の性(third gender)である場合も含まれます。

 

■ 性表現(Gender Expression)

「男らしさ」や「女性らしさ」を表していると規定された服、しぐさ、言葉遣いなどで、自分の性を表現する方法のこと。
いわゆる「ふるまう性」。
本人の性自認(gender identity)と性表現(gender expression)は、おおむね重なり合いますが、必ずしも一致するとは限りません。
例えば、本人の性自認(gender identity)は男性(male)だけれど、スカートを履いて、化粧をして、ハイヒールを履いて女性性(femininity)の性表現(gender expression)をすることもあるということです。

 


 

# 3. 性的指向(Sexual Orientation)

■ 性的指向(Sexual Orientation)

性的(sexual attraction)に、あるいは感情的(romantic attraction)に惹かれる相手の性別と自分の性別との関係を表します。

異性に惹かれるなら異性愛者/ヘテロセクシュアル(heterosexual)
任意の2つ以上の性別に惹かれるなら両性愛者/バイセクシュアル(bisexual)
同性に魅かれるなら同性愛者/ホモセクシュアル(homosexual)
どの性別にも惹かれないなら無性愛者/アセクシュアル(asexual)
男性と女性、トランスジェンダーを含むすべての性別に惹かれるなら全性愛者/パンセクシュアル(pansexual)
などに区分できます。

狭い意味では、相手の性的な魅力(sexual attraction)だけが対象となるのですが、おおむね感情的な魅力(romantic attraction)も含んでいるものです。

 

■ 恋愛的指向(Romantic Orientation)

性的指向(sexual orientation)の対象が、“性的な魅力”(sexual attraction)だけの狭い意味で決められるとしたら、恋愛的指向(romantic orientation)とは、感情的に惹かれる(romantic attraction)相手の性別と自分の性別との関係を表します。

恋愛的指向(romantic orientation)は、性的指向(sexual orientation)の区分を表す用語「-sexual」のところに「-romantic」を入れ、
異性にだけ感情的に惹かれるならヘテロロマンチック(heteroromantic)
任意の2つ以上の性別に惹かれるならバイロマンチック(biromantic)
同性に惹かれるならホモロマンチック(homoromantic)
どの性別にも感情的魅力を感じないならアロマンチック(aromantic)
男性と女性、トランスジェンダーを含むすべての性別に惹かれるならパンロマンチック(panromantic)
などに区分できます。

性的指向(sexual orientation)と恋愛的指向(romantic orientation)の対象になる性別は異なる場合があります
例えば、異性にだけ性的な魅力(sexual attraction)を感じるヘテロセクシュアル(heterosexual)が、男性と女性に感情的な魅力(romantic attraction)を感じた場合、その人は、バイロマンチック(biromantic)でヘテロセクシュアル(heterosexual)になります。

 

さて、ここまで理解できましたか?

では、次回の講座で会いましょう♥
ハッピープライド!

続けて[第2回]を読む:https://tokyorainbowpride.com/magazine/lgbtqcourse/10894/

 

※本連載は24回で完結します。各回個別の解説だけでなく、全体を通して、LGBTQ+について、少しでも理解が深まればと考えています。

※LGBTQ+に関する用語や定義等は、新しい研究成果やものの見方、知見によって更新されていくものです。また、考え方や立場などによって見解が異なる場合もあるでしょう。これが「正解」という明確な答えがないことは承知しつつ、なるべく一般的で、できるかぎり新しい見解を取り入れられるよう努めていきたいと思っています。その点、ご理解ください。

 

原文:YOUTUBER JLIPS(마성의 게이)
JLIPSという名前でユーチューブ活動をしていて、ジェンダーとセクシュアリティに関するブログである마성의 게이を運営している。
( Youtube:http://youtube.com/jlipss / Blog:http://blog.naver.com/queerdigger
日本語訳:on Lee(TRP理事)