LGBTQ+に関する用語をわかりやすく解説していると、韓国で話題となっている「YOUTUBER JLIPS(마성의 게이)」さんのブログ。 これをご本人の許諾のもと日本語に翻訳し、日本のみなさんにもお届けします!

講座一覧を見る:https://tokyorainbowpride.com/magazine/rensai/lgbtqword/

日本のみなさん、こんにちは。
YOUTUBER JLIPS(마성의 게이)です。

今日は、ジェンダークィアも女性学の学徒も、こんがらがるあのテーマ!
ジェンダークィアトランスジェンダーの相関性について話したいと思います。

 

これってそんなに重要なテーマ? と思うかもしれませんが、
あまりにも多くの人々がこんがらがる内容であって、私もブログを始める過程で正確に知る必要があった、
ある意味ではとても基本的な概念なので、解説してから次に進めようと思います。

まず、トランスジェンダーとジェンダークィアの定義を見てみましょう。

 


■ トランスェンダー(Transgendar)

指定性別(assigned sex)に違和感を持ち、性別を越境して生きようとする人を言います。
※指定性別:生まれたときに割り当てられた性別

例えば、
生まれたときに女性と割り当てられたけれど
自身の性別を男性だと認識している人はトランスジェンダーです。
性別適合手術(sex reassignment surgery)の有無とは関係がなく、
性自認が男性・女性ではなく、第3の性(third gender)である場合も含まれます。

※FTM(Female to Male):指定性別(assigned sex)は女性femaleだけど性自認(gender identity)は男性maleのトランスジェンダーを表す略称。 「トランス男性」とも言う。
※MTF(Male to Female):指定性別(assigned sex)は男性(male)だけど性自認(gender identity)は女性(female)のトランスジェンダーを表す略称。 「トランス女性」とも言う。

 


■ ジェンダークィア(Genderqueer)

ジェンダーが性別二元制を超越し、男性(male)でも、女性(female)でもなく存在している人のことを言います。
第3の性という場合もあります。

男性でも女性でもないノンバイナリージェンダー(non-binary gender)と似たような意味を内包していますが、
「クィア(queer)」という用語のその政治性ゆえに、ノンバイナリージェンダーよりも多少、政治的な意味が加えられています。
しかし、あまり厳密に区別せずに使われています。

※参考:ノンバイナリージェンダー(non-binary gender)とジェンダークィア(genderqueer)は、トランスジェンダー(transgender)のカテゴリーに含まれます。

ジェンダークィア(genderqueer)には、
*男性と女性が混じったアンドロジン(androgyne)
*複数の性別へ流動的に変化するジェンダーフルイド(genderfluid)
*どんな性別も持っていない、アジェンダー(agender)やジェンダーレス(genderless)
など、無数のジェンダーが含まれています。

 

第2回の講座で解説した内容ですので、より詳しく知りたい方はご覧ください。
[第2回]を参照:https://tokyorainbowpride.com/magazine/lgbtqcourse/10894/

 


トランスジェンダーとジェンダークィアの相関性

答えからお伝えすると、
ジェンダークィアが、トランスジェンダーのカテゴリーに含まれます。
「ジェンダークィア⊂トランスジェンダー」

外国では、トランスジェンダーアンブレラ(transgender umbrella)に含まれると表現することもあります。

出典:The Genger Book

トランスジェンダーを
完全な男性から完全な女性への転換に、
あるいは、完全な女性の完全な男性への転換
勘違いされる場合が多く、
トランスジェンダーがジェンダークィアに含まれる(トランスジェンダー⊂ジェンダークィア)と、
あるいは、トランスジェンダーとジェンダークィアは別物(トランスジェンダー≠ジェンダークィア)と
思われる場合が多々あります。

しかし、
トランスジェンダーとは指定性別と性自認が一致していないこと。
男性(male)、女性(female)ではない第3の性別であるジェンダークィアもまた、指定性別と性自認が一致していないため、
トランスジェンダーに含まれるのです。
(ジェンダークィア⊂トランスジェンダー)

 

以前はトランスジェンダーのカテゴリーをさらに広げて、トランス(trans)の横に星をつけてトランス*(trans *)と表現することもありました。
初めてこの用語が使われた意図は、ノンバイナリージェンダー(non-binary gender)、クロスドレッサー(cross-dresser)、男性的な女性(masculine women)や女性的な男性(feminine men)、シスジェンダー・ドラァグクイーン(cisgender drag queen)までトランスのカテゴリーに含ませるためでした。
※クロスドレッサー(cross-dresser):シスジェンダー(cisgender)だけど、異性の服装を好んで着る人
※ドラァグクイーン(drag queen):女装をした男性パフォーマー

けれど、この表現自体がトランスジェンダーのカテゴリーからノンバイナリーとシスジェンダー・ドラァグクイーンなどの人々を除外する可能性があると見て、
「トランス*」はもう使わず、トランス(trans)の中にすべてを含められるようしたそうです。

つまり、
ノンバイナリージェンダー(non-binary gender)、クロスドレッサー(cross-dresser)、男性的な女性(masculine women)や女性的な男性(feminine men)、シスジェンダー・ドラァグクイーン(cisgender drag queen)など、シスジェンダーと性自認する人々まで
トランス(trans)のカテゴリーに含まれます。

<参考資料 : http://www.transstudent.org/asterisk/

 

とても難しくて複雑なクィアの世界〜

では、次回の講座で会いましょう♥
ハッピープライド!

※本連載は24回で完結します。各回個別の解説だけでなく、全体を通して、LGBTQ+について、少しでも理解が深まればと考えています。

※LGBTQ+に関する用語や定義等は、新しい研究成果やものの見方、知見によって更新されていくものです。また、考え方や立場などによって見解が異なる場合もあるでしょう。これが「正解」という明確な答えがないことは承知しつつ、なるべく一般的で、できるかぎり新しい見解を取り入れられるよう努めていきたいと思っています。その点、ご理解ください。

原文:YOUTUBER JLIPS(마성의 게이)
JLIPSという名前でユーチューブ活動をしていて、ジェンダーとセクシュアリティに関するブログである마성의 게이を運営している。
( Youtube:http://youtube.com/jlipss / Blog:http://blog.naver.com/queerdigger
日本語訳:on Lee(TRP理事)

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