LGBTQ+に関する用語をわかりやすく解説していると、韓国で話題となっている「YOUTUBER JLIPS(마성의 게이)」さんのブログ。 これをご本人の許諾のもと日本語に翻訳し、日本のみなさんにもお届けします!

講座一覧を見る:https://tokyorainbowpride.com/magazine/rensai/lgbtqword/

日本のみなさん、こんにちは。
YOUTUBER JLIPS(마성의 게이)です。

今日は多くの方々が混乱されている両性愛者、多性愛者、全性愛者の違いについて解説します。

まず、この3つの定義を復習してみましょう。

 


両性愛者(Bisexual:バイセクシュアル)

任意の2つ以上の性別に性的(あるいは感情的)に惹かれる経験をする人のことをいいます。
以前は男性と女性にのみ惹かれる人のこと、
または任意の2つの性別にのみ惹かれる人のことに限られて使われていましたが、
最近は両性愛(bisexuality)を、任意の2つ以上の性別に惹かれる人のことと定義するようになりました。

例)
組み合わせ1:男性、女性(2つ)
組み合わせ2:男、ジェンダークィア(2つ)
組み合わせ3:男性、女性、ジェンダークィア(3つ)

 


全性愛者(Pansexual:パンセクシュアル)

すべての性別に(あるいは性別に関係なく)性的(あるいは感情的)に惹かれる経験をする人のことをいいます。
男性、女性、トランスジェンダー、ジェンダークィアなど、ジェンダーとは無関係に、その人を見て好きになる人のことで、ジェンダーブラインド(gender-blind)と表現することもあります。
※gender-blind:color-blind(色覚異常)のcolor(色)をgender(ジェンダー)と入れ替えた言葉。

 


多性愛者(Polysexual:ポリセクシュアル)

2つ以上の性別に性的(あるいは感情的)に惹かれる経験する人のことをいいます。
単性愛者である同性愛者や異性愛者などでなければ、多性愛者といえます。

 


そのほか指向性が気になる方は、第4回の講座を参照してください。
[第4回]を参照:https://tokyorainbowpride.com/magazine/lgbtqcourse/11399/

 


先ほども解説しました通り、
従来は両性愛(bisexuality)の定義を
男性女性、この伝統的な2つの性別に惹かれることと限定する見解が主流でしたが
最近ではBisexual.orgなどのサイトやバイセクシュアルコミュニティで
両性愛(bisexuality)を男性と女性に限定されない任意の2つ以上のジェンダーに惹かれることとして定義し、その意味が変わりました。
[出典:https://bisexual.org/?qna=what-is-the-difference-between-bisexual-and-terms-like-pansexual-polysexual-omnisexual-ambisexual-and-fluid

 

では、なぜあえて両性愛と呼ぶのでしょう?
全性愛と同じじゃないでしょうか?

最も大きな違いは、
両性愛(bisexuality)は2つ以上の性別に重点を置くということで、
全性愛(pansexuality)はすべての性別に重点を置くということです。
つまり、両性愛者がすべての性別に惹かれる体験もできますが、必ずそうならないといけないものではありません。

また、
全性愛者(pansexual)の接頭辞である「pan-」「すべて含む」または「全体」の意味を持っています。
そのため、男性と女性ではない性別、
つまり、トランスジェンダーやジェンダークィアなどの性別に対するセクシュアリティを強調しようとする人々、
またはジェンダーは私のセクシュアリティに重要ではないと強調したい人々が
全性愛者(pansexual)という用語を自分の性的指向を表現するときに使ったりします。

ですが、
両性愛(bisexuality)に第3の性別(トランスジェンダー、ジェンダークィアなど)に対するセクシュアリティがより少なく含まれているわけではなく、
自分を一般の人たちに全性愛者と紹介すると理解できない人が多くて
それを毎回説明しなければならない面倒を減らすために
自分を両性愛者と表現することもあるそうです。

 

あの、えっと…!
それでは、多性愛者(polysexual)はどうですか?

多性愛も、複数の性別に性的(あるいは感情的)に惹かれる経験をするじゃないですか。
両性愛者と一体何が違うのですか!

多性愛
2つ以上の性別に性的(あるいは感情的)に惹かれる経験をすることで
両性愛と同じ意味を持っていますね。

多性愛(poysexual)の接頭辞である「poly-」「多くの」を意味します。
すなわち、全性愛者と同様に
男性と女性ではない性別、
つまり、トランスジェンダーやジェンダークィアなどの性別に対するセクシュアリティを強調しようとする人々、
またはジェンダーは私のセクシュアリティに重要ではないと強調したい人々が
多性愛者(polysexual)という用語を自分の性的指向を表現するときに使ったりします。

しかし、さっきも強調したように
だからといって両性愛(bisexuality)に第3の性別(トランスジェンダー、ジェンダークィアなど)に対するセクシュアリティがより少なく含まれるわけではありません!

 

両性愛者、全性愛者、そして多性愛者。

この3つの用語の違いはあまり明確ではありませんが、
重点を置いているところが少しずつ違います。

このような点を考慮して、自分の性的指向を表現するのに
一番ふさわしい用語を使うといいと思います。

 

では、次回の講座で会いましょう♥
ハッピープライド!

続けて[第17回]を読む:https://tokyorainbowpride.com/magazine/lgbtqcourse/17098/

※本連載は24回で完結します。各回個別の解説だけでなく、全体を通して、LGBTQ+について、少しでも理解が深まればと考えています。

※LGBTQ+に関する用語や定義等は、新しい研究成果やものの見方、知見によって更新されていくものです。また、考え方や立場などによって見解が異なる場合もあるでしょう。これが「正解」という明確な答えがないことは承知しつつ、なるべく一般的で、できるかぎり新しい見解を取り入れられるよう努めていきたいと思っています。その点、ご理解ください。

原文:YOUTUBER JLIPS(마성의 게이)
JLIPSという名前でユーチューブ活動をしていて、ジェンダーとセクシュアリティに関するブログである마성의 게이を運営している。
( Youtube:http://youtube.com/jlipss / Blog:http://blog.naver.com/queerdigger
日本語訳:on Lee(TRP運営スタッフ)

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