企業のインクルージョンとアドボカシーの推進
‐キーノートセッション『経済界がDEIにコミットする理由』
「スピアヘッド、誰かが先に行くことが大事!」
11月9日(木)に開催された東京レインボープライドのプライド・カンファレンスで、サントリーホールディングス株式会社のCEOであり、経済同友会の代表幹事を務める新浪剛史氏はそう提唱した。
最初のセッション「経済界がDEIにコミットする理由」で新浪氏は、「成功事例を少しずつ出していくことが、すごく重要」と日本全国、または日本に支社を持つ企業のD&EIリーダーやCEOに対して力強く語った。
「日本の企業の良さは、すぐ横並びに進めようとしますから、だから「出遅れまい」と思ったとたんに一気に変わる力を持っているんです」と、小さな変化が日本社会全体を変える転換点になることを説明した。
2015年から長きにわたって東京レインボープライドを支えてきた企業スポンサーの株式会社チェリオの菅大介社長も、この意見に同意した。
「東京レインボープライドに日本の経済人を代表する経済同友会が参加することは、世界に鑑みても画期的なリーダーシップの実践事例であり、日本の経済会が社会変革を推進する端緒となることにワクワクしています」
菅氏は、TRPは日本の未来を担う次世代への重要なメッセージでもあると述べた。
「これからの21世紀の日本をつくっていく子どもたちを中心に置いて、日本の国づくり、民主主義をアップデートしていきたい。経済同友会がリードして、子どもたちを応援する政策を職場と家庭からつくっていくことで、少子化、高齢化の中で埋没しがちな日本の子どもたちの可能性を最大限に活かし、世代間格差を機会と捉えて価値共創ができる、イノベーティブな日本への道が開けると考えています。」
企業の経営者やCSR・D&Eの担当者と前進的なアドボカシーを考えることを目的とした本カンファレンスには、80を超える多様な企業から120人以上が参加し、加えてオンラインでも多くの人が集まり、東京レインボープライドへの参加を強く意欲づけるイベントとしてスタートしました。
浮き彫りになったトランスジェンダーの権利
‐キーノートスピーチ『トランスジェンダーも活躍できる職場環境を考える』
本カンファレンスでは、ダイバーシティ&エクイティ&インクルージョン(D&EI)の分野を率先して取り組んでいるCEOから、法律の専門家によるトランスジェンダーの権利に関する最新の法的状況まで、さまざまな分野の専門家が登壇。今後企業のD&EIを考える上で洞察と戦略の観点から進めていくことがいかに重要であるか、各セクションの内容から垣間見ることができた。
その中でも、立石結夏氏の「トランスジェンダーも活躍できる職場環境を考える」と題した基調講演には多くの参加者から非常に参考になるとの声が聞かれた。
トランスジェンダーの経済産業省職員に、職場で女性用トイレを使用することを認めなければならないと最高裁が判決を下した「経済産業省事件」において、原告の代理人を務めた立場から、この裁判から見えた世の中に蔓延するトランスジェンダーへの偏見、そして、その偏見による誤った対応がいかに企業のリスクになるかを語った。
この件で経済産業省側が主張していた「女性職員の性的不安」というものが実は、一緒に働く女性職員達から挙がったものではなかったということ、また、女性職員の声を聞くことすらしていなかった点を指摘。
「施設管理者等(企業)は、女性職員が一様に性的不安をもってトランスジェンダー(MtF)の女性トイレの利用を反対するという前提に立つことなく、関係者間の調整していくべきだ」と裁判官の補足意見があったことを踏まえた上で、企業としてのどう対応すべきかの課題に対し、
「会社としてはこういう事案が発生した時に、トランスジェンダーではない女性職員らの利益というものがあるか、ないか、そしてそれがトラブルを生ずる具体的な恐れとなるのか、そして不利益を被るのは誰か、調整のあり方のバランスが取れているか、こういうことを考えてください、と(裁判官の補足意見では)言っています。」と説明。
特に、女性には多様な意見があり、トランスジェンダーの存在が女性にとって危険であるという考えに全員が賛同しているわけではない、という事実を考慮しないこと自体が偏った考え方であると立石氏は断言している。
企業とNGOが手を組み、より強いインパクトを目指
‐『パートナーシップで進化する企業のLGBTQ推進:企業やコミュニティとの連携』
このカンファレンスでは、単に法的・構造的側面を理解するだけでなく、アライの必要性が極めて重要であることが改めて語られた。特にプライド・フェスティバルの期間中は、アライの中でも結束と理解を促進するコミュニティが育まれることが多い。
その一例として、HIV/AIDS治療の研究開発を専門とするイギリスの多国籍製薬会社ヴィーブヘルスケア社と、HIV/AIDS情報センター兼イベントスペースのaktaによる共同ワークショップが挙げられ、彼らは数年前からチームを組んでいるが、東京レインボープライド2023のフェスティバルでも共同ブースを設けたことで多くの反響があったという。
「たくさんのコミュニティの人たち、NPOの人たちから相談がありました」と特定非営利活動法人akta代表の岩橋恒太氏は言う。「TRPのような大きなイベントだとNPO、NGOのレベルだと目立つようなブースを設置するというのがなかなか経済的にも、それから人の面でも厳しいというところがあります。なので、どうやってこういうふうに企業さんと一緒にコラボレーションをして大きな規模で展開できたのか」と振り返る。
この関係は、両者にとってウィンウィンの関係だったという。
「どうしても企業として活動していますと企業の一人よがりの活動になってしまうというところもありまして」と、ヴィーブヘルスケア株式会社の渉外・医療政策・患者サポート担当マネージャーの笹井明日香氏は述べた。「aktaさん含んで普段お付き合いしているセクシュアルマイノリティだとか、広く社会に予防啓発人権擁護の活動をしている団体と一緒に出展をすることで、当事者性を高めることができました。」
同性婚はビジネスにもいい影響を与える
‐『企業が推進する同性婚支援について』
また、次のワークショップでは、セールスフォースのLGBTQ+アライERPG(Employee Resource Group)であるOutforceの共同代表であるピーター・嶋氏と河津玲奈氏、そしてLLAN(Lawyers Network for LGBT and Ally)の共同代表である藤田直介氏が、婚姻の平等(いわゆる、同性婚)がなぜビジネスにとって良いのかを議論した。
藤田氏は、少なくとも経済界では、結婚の平等を支持する動きが転換点を迎えているのではないかと考えている。
「ビジネス・フォー・マリッジ・エクオリティーを支援する企業が100社から450社に増えた」と日本における結婚の平等(同性婚の合法化)を支持する企業を集めた「Business for Marriage Equality」キャンペーンについて、彼はこう語った。
「ここでは多くのステークホルダーがいまだに声を上げることができず。可視化するためにも企業が代わりに声を上げる必要があるのが大事。」と藤田氏はいう。
さらに、社員の実力を最大限に発揮してもらうには「社員にとって安全な職場であること、もっと大切なことは社員を平等待遇することが大事である」と語った。企業への貢献度は同じにも関わらず同等な権利が得られないということは、働く社員にとって精神的なプレッシャーを抱えるものとし、企業が同性婚支援をすることがいかに重要かを述べた。
セールスフォースの河津氏も、企業にはLGBTQ+に限らずマイノリティ性を持っている人がいることを前提に「社員が他の社員と同等な権利を受けることが出来ない状態というのは、そのギャップを埋めていくのは社会だけでなく、会社としても責務だと思っています。」と続けた。
セールスフォースの嶋氏は、企業内が安全になっても、一歩外に出た社会がそうでないという現実がまだあり、企業が外に向かって声を上げて、社会を変える一役を担って欲しいと語った。
当事者・コミュニティからのフィードバックとインクルージョンの必要性
‐『アクサのトップが実践するダイバーシティマネジメント』
アクサ・ホールディングス・ジャパンの安渕聖司代表取締役社長兼CEOは、TRPの杉山文野共同代表理事とともに、インクルージョンの育成を追求する上で、当事者やコミュニティからのフィードバックが重要な役割を果たすと語った。
安渕氏は、マイノリティ・グループに内在する多様性に言及し、当事者やコミュニティからのフィードバックの必要性を強調した。「我々が見落としているかもしれないことが、成長のための貴重な機会である」との考えを示した。
「マイノリティの中にも多様性がある」と安渕氏はいい、インクルージョンを進めていく中で、取り組みの全てがマイノリティの人たちに好意的に受け止められるものではないことを前提に「全体として少しでも良くなればという想いでやること。中期的な目標を掲げその意思をしっかり持った上でフィードバックをもらい、できていないことがあれば直せばいい。いい機会をもらったと捉えて修正し、前に進んでいくことが大事」と語った。
ダイバーシティへの取り組み全般にLGBTQ+を取り入れる
‐『社内各所を巻き込んだ施策の推進について』
最後の基調講演では、セガサミーホールディングス サステナビリティ本部の石井優貴氏と、freee株式会社 ダイバーシティマネージャーの吉村美音氏が、LGBTQ+の取り組みを社内の様々なダイバーシティの中に入れることの重要性について語った。
セガサミーホールディングスでは、どんな人でもパフォーマンスを発揮できるような職場環境をつくることからスタートしたという。2021年にグループ横断イベントとして実施したセガサミー・サステナブルウィークスに、LGBTQ+、障がい者、環境問題など色んなテーマを織り交ぜて講演等を実施したのがターニングポイントとなったと石井氏は語る。
1つのテーマにフォーカスするのではなく、できるだけ多くのダイバーシティを伝えようとする石井氏とセガサミーホールディングスの取り組みについて吉村氏は、「どうしてもダイバーシティの施策を進める時に、例えばLGBTQ+にフォーカスをするとダイバーシティってLGBTQ+だけじゃないでしょうとか、例えば女性の話にフォーカスするとダイバーシティって女性だけじゃないよねっていうことを言われてしまう。なのでさまざまなものを取り上げ企画にするセガサミー・サステナブルウィークスという枠組みで提供するというところは学ばせていただきました」と語った。
東京レインボープライド2024プレビュー
プログラムの最後に共同代表理事である杉山文野から、2024年4月19日から21日に開催予定の東京レインボープライド2024のイベント概要を発表し、このパレードとフェスティバルの社会的意義を改めて訴えプライド・カンファレンスは幕を閉じた。
今回参加者の多くからは、来年の活動に向けてのアイデアを得ることができ、積極的な参加の必要性やLGBTQ+へのサポートなど、学びや参考になることがたくさんあったと感想を聞くことができ、非常にポジティブなエネルギーに会場は包まれた。その後同場所で行われた懇親会でも、企業担当者間の交流が活発に行われた。
「今回初めて来て、すごい刺激的で、勉強にもなりました」とLVHMモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパンの柿原理紗子氏は語る。「改めて、セレブレーションだけではなくて、企業のレスポンシビリティとして、まだ日本でやっていくことがたくさんあるんだなというのを直感的に感じました。」
また、東京レインボープライドに継続して協賛している企業担当者は、今回のプライド・カンファレンスから多くのことを得ることができたと喜んでいた。MSD株式会社LGBTQ+ EBRG支部の日本代表であるセドリック・ティリオンは語った。「東京レインボープライドに2度、そして札幌レインボープライドにスポンサーとして参加した後、この勢いを継続させるためのアイデアを探していたが、この会議は参加する価値のあるものだった。」
今回のプライド・カンファレンスを通し、さまざまな視点や専門知識が交わされたことで、有意義な変革のための基盤がより強固なものになったと言えるだろう。参加者はそれぞれの会社や組織に戻り、インクルージョン&イコーリティをさらに推進するための豊富な知識とインスピレーションを携えることにより、未来に繋がるさまざまな新しい動きや可能性が生まれてくることを期待している。
記事:東京レインボープライド オリビエ・ファーブル
写真:Akane Kiyohara
Pride Conference 2023
Spearheading Corporate Inclusion and Advocacy
Keynote Session – “Why the Business Community is Committed to DEI”
“Be a spearhead, be someone who goes ahead of people,” said Takeshi Niinami, CEO of Suntory Holdings Limited and chair of the Japanese business lobby Keizai Doyukai, at Tokyo Rainbow Pride’s annual corporate Pride Conference on Thursday.
“I firmly believe in the power of accumulating small successes,” Niinami told a gathering of D&EI leaders and CEOs from companies across Japan or with branches in Japan.
“The good thing about Japanese companies is that they are quick to fall into step with each other, so as soon as they think they may be late to the game, they simply all change at once,” he added, explaining how small changes can create a tipping point where Japanese society as a whole can change.
Daisuke Kan, President of Cheerio Corporation and one of Tokyo Rainbow Pride’s oldest Japanese corporate sponsors, echoed this sentiment.
“The participation of the leader of the Keizai Doyukai, which represents Japan’s business interests, at Tokyo Rainbow Pride is a landmark example of leadership practice even on a global scale, and we are thrilled to be a part of the beginning of Japanese business associations promoting social change,“ he said.
Kan said TRP also sends an important message for the future generation in Japan.
“We would see Japan and Japan’s democracy updated by putting children, who are our future for the 21st century, at the center. I believe that if Keizai Doyukai takes the lead in creating policies that support children from the workplace and at home, we can maximize the potential of Japan’s children, who are often ignored amid a declining birthrate and aging population, and create a way to make Japan innovative and make the generation gap an opportunity to co-create value.”
The conference, marked by corporate representation and progressive advocacy, brought together over 120 individuals from 80 diverse companies and an extensive online audience, gathered for an all-day event pulsating with the collective ambition to enhance corporate participation in the Tokyo Rainbow Pride movement.
Trans-rights highlighted
Keynote Speech: “Workplace Environments Inclusive of Transgender Participation”
The conference acted as a nexus of insights and strategies, with voices ranging from CEOs pioneering Diversity and Equity & Inclusion (D&EI) initiatives to legal experts illuminating the latest legal landscape concerning trans rights in Japan.
Yuka Tateishi’s keynote speech, titled “Workplace environments inclusive of transgender participation,” was hailed as extremely informative and eye-opening by many attendees.
Tateishi, an attorney for the plaintiff in the case where the Japanese Supreme Court ruled that a transgender Ministry of Economy, Trade and Industry official must be allowed to use women’s toilets at work, demonstrated how they won the case by showing how women’s safety or well-being was not at risk nor were even women consulted in this case.
In fact, she pointed out, concerns for safety and well being of female staff had not even been brought up by female colleagues despite claims by METI that there were “female employees who feared for their safety”.
“For companies, ask that they consider (if they have concerns) whether (their case) has any real benefits to their cisgender female employees, whether the fears are serious and real or whether they can prove this problem to be a real one,” she added. “The court judge, in a separate opinion, added that it was necessary to consider who suffers the most, and whether there is a middle way to mitigate it all.”
Tateishi is especially adamant that not considering the fact that women have diverse opinions on trans-rights and not all prescribe to the belief that transgender rights are a safety risk for women, is in itself biased thinking.
Companies and NGOs teaming up together for stronger impact
“Corporate LGBTQ Promotion Evolving Through Partnerships: Working with Businesses and Communities.”
However, beyond merely understanding the legal and structural aspects, the conference underscored the crucial need for allies. Sessions were dedicated to educating and empowering individuals on how to be effective allies, fostering a community that champions solidarity and understanding especially during the Pride Festival.
One example of that was given by a joint workshop by ViiV Healthcare, Inc – a British multinational pharmaceutical company specializing in the research and development of medicines to treat and prevent HIV/AIDS and Akta, an HIV/AIDS information center and event space, who have been teaming up for a few years now, but received many enquiries since they set up a joint booth together for the Tokyo Rainbow Pride 2023 festival.
“At a large event such as Tokyo Rainbow Pride, it is difficult for one NPO or one NGO to set up a booth that will get any notice, both due to our financial and manpower limitations,” said Kohta Iwahashi, head of Akta, looking back at TRP2023. “This year we received so many inquiries asking us how we were able to pull off this large-scale collaboration (at TRP) with a company, and how they could do the same”.
The relationship, they both said, was a win-win situation for both parties.
“When we work alone, our activities tend to be solely the responsibility of the company,” said Asuka Sasai, Manager of External Relations, Medical Policy, and Patient Support at ViiV Healthcare K.K. “But by working together with other organizations that are engaged in prevention awareness-raising and human rights protection activities in society at large, including Acta and other sexual minorities with whom we see on a daily basis, we are able to be more involved in the community and get a stronger understanding of the issues.”
Same-sex marriage is good for business
“Support for Same-Sex Marriage Promoted by Corporations.”
At another workshop across the room, Peter Shima and Lenna Kawazu, co-chairs of Outforce, Salesforce’s LGBTQ+ ally ERPG (Employee Resource Group) and Naosuke Fujita, Co-head of the Lawyers Network for LGBT and Ally (LLAN) teamed up to discuss why marriage equality (or same-sex marriage) was good for business.
Fujita believes that, at least in the corporate world, we may be reaching a tipping point when it comes to support for Marriage Equality.
“We’ve gone from 100 companies supporting Business for Marriage Equality to 450” he said of the Business for Marriage Equality campaign that brings together companies that support marriage equality (legalization of same-sex marriage) in Japan.
“In this country, many of the stakeholders still fear raising their voices,” Fujita said. “It is therefore necessary for companies to raise theirs instead to help raise awareness.”
He also said that in order for employees to be able to maximize their abilities, “it is important to have safe workplaces for employees and, more importantly, to treat employees equally.” He added that it is important for companies to endorse same-sex marriage, emphasizing that inequality can take a toll on LGBTQ employees’ mental well-being, despite their equal contributions to the company.
Kawazu of Salesforce also noted that there are not only LGBTQ+ but also other minorities in companies, and “I think it is our responsibility as a company as well as society to fill the gap where employees are not able to receive the same rights as other employees. He continued.
Shima from Salesforce highlighted the importance of fostering a safe environment within the company for individuals while actively voicing their commitment to change and a societal transformation, as the stark reality just beyond the corporate walls, was that the broader society may not share the same level of inclusivity.
The Need for Feedback and Inclusion
“Diversity Management as Practiced by AXA’s Top Management”
In one significant session, President and CEO Seiji Yasubuchi of AXA Holdings Japan, alongside TRP co-chair Fumino Sugiyama, delved into the pivotal role of community feedback in their pursuit of fostering inclusivity.
Yasubuchi emphasized the intrinsic diversity within minority groups, underscoring the critical need for feedback. He expressed an understanding that what we may have overlooked offers a valuable opportunity for growth.
“There is, of course, diversity among minority groups,” Yasubuchi said. “It is therefore best that we get feedback to know what we may have not done yet, and use that as a good opportunity to fix them and move forward”
Incorporating LGBTQ+ Issues within Diversity Initiatives
“On the Promotion of Measures Involving All Parts of the Company.”
The final keynote talk of the day by Yuki Ishii from the Sustainability Division at SEGA SAMMY HOLDINGS and Mio Yoshimura, Diversity Manager of Freee K.K. shared the importance of including LGBTQ+ initiatives in a whole range of other diversity issues within a company so as not to alienate people who feel a specific issue has nothing to do with them.
Ishii said SEGA SAMMY HOLDINGS began by creating a workplace environment where everyone could unleash their full potential. According to Ishii, a turning point occurred during the SEGA SAMMY Sustainable Weeks held in 2021, where various topics such as LGBTQ+, disability inclusion, and environmental issues were addressed through a variety of combined lectures and activities and throughout the group.
“Whenever we focus, for example on LGBTQ, we are told that diversity is not only about LGBTQ, or if we focus on women, we are told that diversity is not only about women, so I find your company’s initiative about having a variety of issues are featured and planned together something I wish to take back with me,” said Yoshimura of Ishii’s company’s project to communicate together in Sustainability Weeks.
Furthermore, Ishii conveyed to gathered corporate representatives that in order to advance initiatives that involve both management and a variety of departments, it is crucial to “create and expand a ‘circle of empathy’ with people who share the same goals and concerns, regardless of internal or external affiliations.”
Preview of Tokyo Rainbow Pride 2024
The proceedings culminated with an exclusive sneak peek at the forthcoming Tokyo Rainbow Pride event scheduled for April 19-21, 2024, accompanied by a poignant message from Fumio Sugiyama, co-chair of Tokyo Rainbow Pride, emphasizing the broader societal significance of the parade and festival as a catalyst for change.
Attendees, many positively energized by the meeting, said they gained invaluable insights into what to anticipate, setting the stage for proactive engagement and support with many of the attendees saying they were able to get ideas for their activities next year. This they shared with each other in the subsequent networking event held at the same location.
“It is our first time today,” said Risako Kakihara of LVMH (Moet Hennessy-Louis Vuitton) Japan “it was so stimulating and educational.” “It brought home to me the idea that there is still much to be done in Japan, especially in terms of corporate responsiveness and that Pride is not just a celebration.”
Another attendee, who’s company is now a regular at Tokyo Rainbow Pride, was happy to note that they were still able to get a lot out of the all-day event.
“This conference was well worth attending,” said Cedric Thirion, the Japan lead of the LGBTQ+ EBRG chapter of MSD K.K. “After sponsoring and joining Tokyo Rainbow Pride twice, as well as the Sapporo pride, I was looking for ideas to continue building on this momentum… and got tons of ideas.”
The diverse range of perspectives and expertise shared during the conference laid a solid foundation for meaningful change. As attendees return to their respective companies, they carry with them a wealth of knowledge and inspiration to further advance the cause of inclusivity and equality.
writer:Olivier Fabre
photo:Akane Kiyohara